アクティメディカルが発売した内視鏡画像データ記録システム。パソコン本体を3年ごとに交換する
医療用ソフト開発・販売のアクティメディカル(東筑摩郡波田町)は、自社開発の内視鏡画像データ記録システムで、パソコン本体を3年ごとに交換する新タイプの商品を発売した。料金は契約金と月々の検査件数に応じた従量制で、初期費用を抑えられるのが特徴。「医療機関は、各種機器の購入に費用がかかり、画像システムまで手が回らない」(同社)ため、初期費用を抑えて需要を掘り起こそうと新しい料金体系を考案した。
新商品の契約金は31万5000円で、同社がこれまで販売していたシステム(約150万円)と比べて大幅に安い。月間使用料には保守料金も含まれ、同社は「保守料金が別個のリースと比較しても安上がり」とする。契約は3年ごとに更新するが、更新時の契約金は不要だ。
独自仕様のパソコン本体は、患者のデータ入りのハードディスク部分が簡単に着脱可能。再契約時は、新しいパソコンにこのハードディスクをセットするだけで作業が終わる。修理の際に取り外せば、データが外部流出する危険も防止できる。
システムは、3年ごとに交換するパソコン本体などと、購入者の所有となる着脱可能なハードディスク、プリンター、キーボードなどがワンセット。月間使用料は、検査件数などに応じて10プランを用意している。
同社はこれまで、関西地方の3社とディーラー契約を締結。昨年12月には東京事業所を開設し、営業活動を本格化させる方針だ。
同社によると、内視鏡の画像データを記録、検索できるシステムの国内の潜在的な市場は20億−40億円程度という。松本重樹社長は「新商品は月々の使用料収入があり、経営安定化も見込める。07年8月期の売上高は前期の2倍の3000万円を目指す」としている。同社は1996年設立の有限会社で、社員は松本社長を含め2人。2006年8月期の売上高は1500万円。